研究業績集


研究業績集

臨床医として患者さん達を診てきました。確かに、私の臨床医ぶりを褒めてくれる患者さんたちもいましたが、私は良い臨床医ではありません。どうも臨床をライフワークとする気にはなれませんでした。一番の理由は、研究の方が遥かに楽しく夢を持ってできたからです。臨床医としての作品は、診てきた患者さん達でしょう。今でもその患者さん達との交流はあります。

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著書・学術論文等の
名称

単著共著の別

発行の年

発行所、
発表雑誌等の名称

概  要

著書

1. 補体系蛋白の活性測定法  p190-227 in 補体学 基礎・測定法・臨床- (稲井真弥、井上公蔵、田村昇 編)

共著

北村 肇、

安田玲子

1982

医歯薬出版株式会社

補体成分の活性測定法の解説。緩衝液や感作赤血球・intermediate cellの作成法から手技や活性値の計算と表現法までを、はじめての人も測定できるように詳述した。

2. “免疫寛容”など22項目 in 癌ハンドブック 佐藤武男 編

共著

北村 肇 ほか (計 50人)

1989

医薬ジャーナル社

“免疫寛容”など免疫に関する22語を説明した。

3. 補体の測定法 p403  in 免疫学辞典(大沢利明、小山次郎、奥田研爾、矢田純一編)

共著

北村 肇 ほか (計 約200人)

1993

東京化学同人

補体の測定法を概説した。測定対照は補体蛋白としての濃度と補体活性の2種があり、また補体活性は補体全成分を一括して測定するCH50ACH50と単独の成分の活性を測定する方法があり、それぞれ意味が異なることおよび測定の原理と手技を述べた。

4.“免疫寛容”など30項目 in ハンディ癌事典 佐藤武男 編

共著

北村 肇 ほか (計 50人) 

1996

医薬ジャーナル社

“免疫寛容”など免疫に関する30語を説明した。

5. 補体測定法 p211-255  in 免疫と生体防御I体液性免疫,(廣川 生物薬科学実験講座,長沢滋治,豊島聡・編集10巻),

北野悦子,

北村 肇

1997

廣川書店

補体測定法について、他の分野の方にも分かるよう詳述した。補体活性は、一括測定のCH50ACH50と各成分の活性を測定する方法があり、それぞれ意味が異なることおよびその測定の原理と手技を、緩衝液の作成法から活性単位表現法までを紹介した。なお、補体タンパク濃度はD因子をELISAで測定する方法を述べた。

6. Interspecies Incompatibilities of Complement Factors and Regulations P179-188  in The Complement system, ed. by K. Rother, G.O. Till and G.M. Hänsch,

単著

H. Kitamura

1998

SpringerBerlin

In vitroの補体反応における、動物種間のcompatibilityについて、これまで報告されたものを含めてまとめて述べた。例えばヒトC5はモルモットC6-9とは合うが、モルモットC2とは合わないので、ヒトC2の活性を測定するには、cellEAC142gpではなくEAC142huを、C6以下はモルモット由来で測定できる、などでほとんどは経験的な知見である。

7. 補体の測定法 p565-566 in 免疫学辞典 第2版(大沢利明、小山次郎、奥田研爾、矢田純一編)

共著

北村 肇 ほか (計573人)

2001

東京化学同人

補体測定法の概説。測定対象は補体蛋白としての濃度と補体活性の2種があり、また補体活性は補体全成分を一括して測定するCH50ACH50と単独の成分の活性を測定する方法があり、それぞれ意味が異なることおよび測定の原理と手技を紹介した。モノクローナル抗体を使う活性化の測定やC42 generation assayなどの新しい方法も述べた。

8. 日常の臨床で補体価異常を見つけたらどうしたらよいか? p69-80 in 補体学への招待 大井洋之 責任編集

単著

北村 肇

2002

補体研究会

日常の臨床で補体価異常を見つけたときの対処の仕方について、臨床家を対象に解説した。一般に低補体価を示す症例を補体学的に解析するとC9欠損症とcold activation現象が多く、これらを詳細に解説した。

学術論文

1. 梅毒の新しい血清反応とその診断的意義

共著

稲井真弥、

北村 肇、

津上久弥

1972

成人病

血清学的な新しい診断技術の開発と方法についての報告、およびその意義に関して、これまでの検査法と組み合わせることによって診断意義が大きく増強することを臨床医と臨床検査技師に向けて解説した。

2.  Studies on the pathogenesis of Chronic Granulomatous Diseases.

T. Usui,

D. Amano,

H. Kitamura,

S. Inai

1973

Ann. Paed. Japonici

慢性肉芽腫症(Chronic Granulomatous Diseases, CGD)は小児の遺伝性の疾患

で肉芽腫の形成と慢性の感染を特徴とする。好中球の貪食能と殺菌能が低下していることが明らかになった。好中球機能測定法を開発した。

3. 補体蛋白定量上の問題点 —C3およびC4の蛋白量とその活性の関係について

平松誠一、

寺井たみ子、

北村 肇

1973

臨床免疫

種々の患者の血清中のC3C4を、タンパク濃度としてsingle radial immuno- diffusion (単純放射免疫拡散法)で、活性として感作ヒツジ赤血球を使った溶血活性を測定し、両成分のタンパク量と活性が乖離する例が多く見られることを示し、その原因について考察した。

4.  Molecular Analysis of the Reaction of C9 with EAC1-8; Reaction of C9 with EAC1-8.

H. Kitamura and S. Inai

1974

J. Immunol.

補体第8成分まで反応した感作ヒツジ赤血球(EAC1-8)の補体第9成分(C9)による溶血反応について観察し、加えるC9濃度を横軸に、溶血率を縦軸にプロットした溶血dose-response 曲線は、C8C9の動物種(ヒトあるいはモルモット)を代えることによって異なることを示した。

5. 補体第9成分に関する研究;EAC1-8C9の反応の分子論的解析

単著

北村 肇

1975

大阪大学医学雑誌

EAC1-8の補体第9成分(C9)による溶血反応を解析した。溶血曲線は、C9の種にかかわらずC8がモルモット由来ならsaturation curveに、C8がヒト由来ならsigmoid curveになることを示し、そのことから1つの有効な膜侵襲複合体(MAC)を作るには、モルモットC9なら1分子、ヒトC9なら2分子以上必要であることを明らかにした。

6.  A New Theoretical Model of Immune Haemolysis: Application to the Reaction between EAC1-8 and C9.

H. Kitamura,

N. Itakura and

S. Inai

1976

Immuno-chemistry

EAC1-8の補体第9成分(C9)による溶血反応について数学論理的な解析を試みた。確率統計論を応用した分子間の反応解析より、モルモットC9なら1分子、ヒトC9なら2分子で1つの有効な膜侵襲複合体(MAC)が作られることをを明らかにした。

7. Necessity of the Divalent Cation in the Reaction between EAC1-8hu and C9gp.

H. Kitamura,

M. Matsumoto and

S. Inai

1976

Int. Archs Allegy appl. Immun.

C8C9の種を(ヒトあるいはモルモット)代えた4種類の組み合わせの、C9によるEAC1-8の溶血反応を観察し、ヒトC8とモルモットC9の組み合わせに限り、反応液中に微量のカルシウムやマグネシウムなどの2価イオンが必要であることを発見した。

8. Differences between Plasma and Serum Complement in Patients with Chronic Liver Diseases.

S. Inai,

H. Kitamura,

T. Fujita,

K. Nagaki

1976

Clin. exp. Immunol.

血清と血漿には補体価には差がないとされていたが、慢性肝臓疾患の患者の中にはかなりの割合で、血漿補体価は正常であるにもかかわらず、血清補体価は大きく低下するものが存在する(血漿と血清の補体価の乖離)ことを示した。この乖離の原因について患者の検査データを観察したが、解明するには至らなかった。

9. Membrane Fluidity Change in Erythrocytes Induced by Complement System.

N. Nakamura,

S. Ohnishi,

H. Kitamura,

S. Inai

1976

Biochemistry

補体第8成分まで反応した感作ヒツジ赤血球(EAC1-8)の補体第9成分(C9)による溶血反応について、細胞膜の流動性への影響を調べた。C8C9の種にかかわらず、膜侵襲複合体が形成されると細胞膜の流動性は低下することを明らかにした。

10. The Cold Activation of the Classical Complement Pathway; The Cause of the Difference between Plasma and Serum Complement in Liver Cirrhosis.

H. Kitamura,

K. Nagaki,

K. Inoshita,

K. Iida and

S. Inai

1977

Clin. exp. Immunol.

慢性肝臓疾患の患者の中に見られる、血漿補体価は正常であるにもかかわらず、血清補体価は大きく低下する現象(血漿と血清の補体価の乖離)について、その原因について解析し、予想された血液凝固過程による補体活性化ではなく、採血後低温に置くことによって補体活性化が大きく進むこと(Cold Activation現象)であることを明らかにした。

11. The Presence of Active C1 (C1) on Peripheral Human Lymphocytes.

H. Kitamura,

H. Teshima and

N. K. Day

1978

Vox Sang.

末梢血液から分離して得られたリンパ球にはその膜表面に活性を持った補体第1成分 (C1) が検出されることをC1 transfer法で示した。通常の緩衝液で洗浄してもこのC1は残るが、EDTAを含む緩衝液で洗浄すると消失した。このことは、膜上でmacromolecule C1の形で結合していることを示すものであった。

12. Forssman-like Antibody Levels in Sera of Patients with Lung Cancer.

H. Kitamura, P. Levine, P-J. Cheng, R.A. Egeli, Y-P. Liu, R.A. Good, and N. K. Day

1979

Cancer Research

ヒツジ赤血球と結合し、更に補体を反応させることによって同赤血球を溶血させる溶血素活性、すなわちフォルスマン様抗体活性を、肺がん患者と正常人の血清で測定した。肺がん患者のそれはと正常人よりも有意に高値を示した。

13. Deficiency of the Ninth Component of Complement in Man.

S. Inai,

H. Kitamura,

S. Hiramatsu,

K. Nagaki

1979

J. Clin. Lab. Immunol.

single radial immuno-diffusion (単純放射免疫拡散法)で種々の患者や正常人血清中の補体第9成分(C9)濃度を測定していたとき、まったく沈降リングを作らない血清を見つけた。血清中のC9の溶血活性は検出できず、血清補体価は低く、精製C9を添加することによって補体価は正常に戻ったことから、C9欠損症として報告した。世界第1例であった。

14. 図説:補体系活性化の経路 

稲井真弥、

永木和義、

北村 肇

1979

日本臨床

補体活性化経路を図示し、解説した。免疫複合体に始まる経路すなわち古典経路を中心とし、C3 convertaseなどの補体系独特のzymogen現象による活性化経路を分かりやすく示した。

15. 免疫溶血反応のKineticsと補体One-hit Theory 

単著

北村 肇 

1979

日本臨床

免疫溶血反応のKineticsと補体One-hit Theoryについて解説した。特にEAC14細胞とC2の反応によるC3 convertase形成のカイネティックスによる溶血曲線はC2 decayにより3-6分をピークとする曲線となる。この反応の数学的理論と定量の単位に利用されるOne-hit Theoryを解説した。

16. A Low Molecular Weight Inhibitor of the Alternative Complement Pathway; Its Isolation from Human Urine and the Reaction Mechanism.

K. Nagaki,

M. Matsumoto,

H. Kitamura

1980

Immunology

ヒト血清中に、補体第2経路を抑制するタンパクを見つけた。それまで第2経路阻止因子として報告されていたC3b inactivatorI因子)とはまったく異なる因子で、分子量は小さく、正常人の尿中にも多量に検出できるものであった。尿からの精製法を開発し、精製して得たこのタンパクの反応機序について調べた。この因子はその後H因子としてよく知られるようになったI因子のco-factorであった。

17. The Difference between Serum and Plasma Complement Activity in Primary Renal Diseases.

Y. Akagaki, Y. Fujiwara, I. Nakanishi, Y. Orita, H. Abe, H. Kitamura, K. Nagaki and S. Inai

1980

Clin. Nephrology

慢性肝臓疾患の患者の中に見られた、血漿と血清の補体価の乖離現象は、肝臓疾患患者に限らず、肝臓機能には異常のない腎臓疾患患者にも見られることが判明した。その頻度は肝臓疾患患者に比較すると腎臓疾患患者では低かった。この場合もCAが原因であることを証明した。

18. 補体価測定の問題点 血漿と血清の補体価の差 

単著

北村 肇

1980

Immuno-Advance

血漿と血清の補体価の乖離現象は、肝臓疾患患者に限らず、肝臓機能には異常のない腎臓疾患患者にも見られること、この現象は血液凝固現象とは無関係で、Cold Activationがその原因であること、およびその意義を解説した。血漿あるいは37℃血清の補体価を調べることが簡単な検出法であることを述べた。

19. Further Studies on C9 Deficiency.

H. Kitamura,

K. Nagaki and

S. Inai

1981

J. Clin. Lab. Immunol.

C9欠損症を血清補体学的に解析し、C9をまったく欠損しているにもかかわらず補体価はゼロではなく、正常値の約30%にも達すること、これを敢えて低イオン強度の緩衝液で測定するとゼロ近くまで低下することを示した。この低イオン強度による低補体価は、C9欠損症の特徴であり、欠損症のスクリーニングに利用できることが判明した。

20. Inhibitory Effect of Sugars on the Spontaneous Lysis of EAC1-8.

H. Kitamura and K. Nagaki

1981

Molec. Immunol.

補体第8成分まで反応した感作ヒツジ赤血球であるEAC1-8C9の参加なしでも(C9存在下に比して時間がかかるが)溶血すること、およびこの溶血率は、緩衝液に糖を加えて低イオン強度にすると抑制されること、その抑制力は糖の分子量が高いほど強いことを明らかにした。

21. Hereditary Deficiency of the Third Component of Complement in Two Sisters with Systemic Lupus Erythematosus-like Symptoms.

Y. Sano,

H. Nishimukai,

H. Kitamura,

K. Nagaki,

S. Inai,

Y. Hamasaki,

I. Maruyama,

II. A. Igata

1981

Arthritis Rheum.

全身性エリテマトーデス(SLE)様症状を呈していた姉妹の血清中のC3が検出できなかった。C3欠損症を疑い、C3溶血活性を測定すると非常に低く、補体価は精製C3を添加すると正常値に戻ったことなどから非常に珍しいC3欠損症であることが判明した。日本では始めての症例であり世界でも第3、第4症例であった。Family studyにより、父母のC3濃度は正常の約50%で、不完全優性遺伝であることが判明した。

22. 補体第9成分欠損症の3症例 

天野哲基、宮島啓人、三橋康彦、佐藤昌史、大藤真、高杉潔、中原泰博、吉野内猛夫、小倉俊郎、北村肇

1981

日本臨床免疫学会会誌

低補体価を示した外来患者の中から、single radial immuno-diffusion法でC9を検出できなかったC9欠損症3例について補体以外の臨床検査データと既往歴を調べた。検査データでは特にC9欠損症に独特のものを発見できなかった。既往歴についても易感染のサインはなかった。

23. 補体成分の溶血活性および蛋白量の測定 

単著

北村 肇

1981

臨床免疫

補体成分の測定法について解説した。タンパク濃度を測定する方法と活性を測定する方法があり、その意義は大きく異なる。前者は特異抗体を用いて被検体中の抗原性を指標にするため、不活性化されたタンパクも検出されることを説明し、それぞれの手技についても詳述した。

24. Two New Slow-Moving Variants of Human Serum Albumin.

H. Nishimukai, Y.Kera, Y. Sano, K. Sakata, H. Kitamura, K. Tsukamoto and K. Yamasawa

1982

Vox Sang

多くの血清タンパクには多型性が見られるが、アルブミンにはほとんど報告がない。著者らのグループが以前発見したC3欠損症の家系の血清について高圧電気泳動で電気易動度を調べた結果、同家系の3人のアルブミンにまったく新しい変異型があることが判明した。

25. 血清補体の Cold Activation 

単著

北村 肇

1982

免疫と疾患

血清補体のCold activation現象の原因、意義、発見と確認の方法、頻度などについて解説した。

26. A Simple Procedure for the Titration of Total Hemolytic Complement Activity  - One Point Method -.

H. Kitamura,

S. Inai and

K. Nagaki

1983

Japan. J. Clin. Chem.

血清補体価の簡易測定法を開発した。感作赤血球(EA)に加える検体の量を1種(10μl)とした。各種の血清について標準法による方法と比較しても良く相関したが、補体価が15単位以下の場合は血清量を20あるいは30μlで再検すれば良いことが分かった。この新しい方法の手技を示した。

27. 補体 補体学への手引き 

単著

北村 肇

1983

小児看護

補体にはfamiliarでない方々のための補体を解説した。成分、活性化機構、活性化経路、機能、疾患との関係、測定法と低値、高値の場合の解釈などについて述べた。

28. Study on C3-like Factor in the Serum of a C3-deficient Subject.

H. Kitamura,

H. Nishimukai,

Y. Sano,

K. Nagaki

1984

Immunology

筆者らが経験したC3欠損症の患者では、血清中にC3の抗原性としては全く検出できなかったのにもかかわらず、正常人の約3%のC3の活性が検出された。この現象を解析し、この血清にはC3の活性を持つ、C3タンパク以外の因子(C3-like factor)が存在することが明らかになった。更に高圧電気泳動と溶血バンドで解析し、この因子はC5であること、すなわちC3がなくても溶血すること、をはじめて明らかにした。

29. C3-independent Immune Hemolysis: Hemolysis of EAC14oxy cells by C5-C9 without Participation of C3.

H. Kitamura,

M. Matsumoto and

K. Nagaki

1984

Immunology

C3非依存性の免疫溶血反応の機構を明らかにしようとした。血清ではなく、精製補体成分で(すなわちEAC142C5, C6, C7, C8およびC9で)溶血することを示し、この溶血が抗C3抗体の存在下でも進むことを明らかにした。これまでの常識では考えられなかったC3非依存性免疫溶血反応が存在することを確認したことになる。

30. C56 Formation in the Reaction Mixture of Isolated Complement Components through the Classical Complement Pathway.

H. Kitamura,

M. Tsuboi and

K. Nagaki

1985

Int. Archs Allergy appl. Immun.

C3非依存性免疫溶血反応の機構を明らかにするための更なる解析である。感作赤血球ではなく、非感作モルモット赤血球(E)がC1からC9までの9種の補体成分と反応させることによって溶血することが判明した。その溶血機構を解析し、液層にC56複合体が形成され、C56C7と共にEに結合し,その後C8C9が反応して溶血する、すなわちreactive lysisの機構で溶血することを明らかにした。

31. C6 Polymorphism in Japanese: Typing by Agarose Gel Isoelectric Focusing Immunofixation.

H. Nishimukai,

H. Kitamura,

T. Kishida and

Y. Tamaki

1985

Hum. Hered.

多くの正常人の血清について、等電点泳動法と免疫ブロッティング法を組み合わせた方法でC6の多型性について調べ、日本人のC6多型性についてそのアロタイプの頻度をはじめて明らかにした。

32. C3 Variants in Japanese.

H. Nishimukai,

H. Kitamura,

Y. Sano and

Y. Tamaki

1985

Hum. Hered.

多くの正常人の血清について、高圧電気泳動法と免疫ブロッティング法を組み合わせた方法でC3の多型性について調べ、日本人のC3多型性についてそのアロタイプの頻度をはじめて明らかにした。欧米で発表されている頻度とは明らかに異なるものであった。

33. 人工心肺使用体外循環における血中補体活性プロフィール 

宮本祐治、広瀬 一、松田暉、中埜粛、川島康生、北村肇、永木和義

1985

医学のあゆみ

人工心肺を使用した体外循環症例において、時間を変えて採血し、その血清の補体成分活性を測定し、補体プロフィールから、血清補体は主として古典経路が活性化されることが判明した。その意義について解説した。

34. 人工心肺使用体外循環における補体活性化の抑制の試み —FUT-175を用いた実験的検討 

宮本祐治、広瀬 一、松田暉、中埜粛、白倉良太、中田精三、笹子佳門、西垣恭一、高見宏、川島康生、北村 肇、永木和義

1985

人工臓器

人工心肺を使用した体外循環症例において、血清補体は活性化されることが判明したので、この活性化を抑制する方法として体外循環時における薬剤FUT-175の投与(3mg/500ml)の影響を調べ、補体活性化を強く抑制することが判明した。

35. インスリン治療患者血清中のインスリンおよび抗インスリン抗体に関する研究 1)PEG-EIA法による抗インスリン抗体存在血清中の遊離、および総インスリン測定法 

笹隈富治子、

松宮和人、

石川 治、

北村 肇、

長谷川恭一、

置塩達郎

1985

臨床化学

インスリン治療糖尿病患者がインスリンに対する抗体を持ち、治療に支障を来すことが良くある。この場合、インスリン抗体が存在するため、通常の方法ではインスリン濃度を正確に測定できない。そこで、インスリン抗体存在時のインスリン定量法を開発した。血清検体に先にポリエチレングリコール(PEG)を加えることによって抗体を外してから酵素免疫測定法で測定する方法である。

36. Deficiency of the Seventh Component of Complement with Systemic Lupus Erythematodes.

K. Kojima,

A. Sasaki,

Y. Yokomatsu,

M. Hiyosi,

M. Tatsumi,

K. Okuda,

M. Niwa, H. Kitamura, K. Nagaki

1986

Osaka City Med. J.

大阪市立大学病院で見つかった血清低補体価の症例について補体学的な解析をした結果、C7は抗原性も活性も検出できなかった。更に、精製C7をその血清に加えて補体価を測定したところ、正常値に戻ったことからC7欠損症と診断した。ただし、感染症など補体欠損症に多いと報告されるサインはなかった。

37. The Activation of C5 in the Fluid Phase and in the Absence of C3 through the Classical Pathway of the Complement System.

H. Kitamura,

M. Tsuboi and

K. Nagaki

1986

Immunology

C3非依存性免疫溶血反応の機構解明のための更なる解析である。モルモット赤血球がC1, C4, C2, C5およびC6-C9で溶血する機構は、C3の存在しないC1, C4, C2 C5で、C5が活性化されることを明らかにした。これはC3なしでC5 convertaseを形成することを示し、それまでの常識を覆す発見であった。

38. C3-independent Immune Hemolysis : Mechanism of Membrane Attack Complex Formation.

H. Kitamura,

M. Tsuboi and

K. Nagaki

1986

Immunology

C3非依存性免疫溶血反応の機構を明らかにした。C3の存在しないC1, C4, C2C5で、液層でC5が活性化され、C6と結合してC56複合体が形成され、次にC7と共に赤血球膜に結合し, C8C9が参加して膜侵襲複合体を形成する、すなわち、活性化はC3の参加しないC5活性化であり、次にreactive lysisが起ることがその機構であった。

39. A Simple One-Step Hemolytic Assay of the First Component of the Human Complement (C1) with Polyethylene Glycol-Treated Human Serum: Details of the Assay Procedures and Its Application to the C1 Activation Study.

K. Nagaki,

M. Tsuboi,

H. Kitamura

1986

Clin. Lab. Immunol.

補体成分の活性を測定するにはintermediate cellと言われる一部の成分が結合した感作赤血球や精製補体成分が必要で手技もかなり煩雑である。C1の活性のための簡易測定法を開発した。血清からPEGによってC1を除いた血清(C1R)を準備し、感作赤血球と変量した検体を加えて反応させるだけで溶血させることによって測定できる方法である。種々の血清中のC1活性をこの新しい方法で測定したところ、従来の方法による活性値に近い値が得られた。

40.インスリン治療患者血清中のインスリンおよび抗インスリン抗体に関する研究 2)抗インスリン抗体価(Sabriakova)125I-インスリン結合率測定の意味について 

笹隈富治子、

松宮和人、

石川 治、

北村 肇、

長谷川恭一、

置塩達郎

1988

臨床化学

インスリン治療患者の血清中にしばしば見られる抗インスリン抗体の定量法を開発した。Radioimmunoassayによる競合法を用いるもので、手技は煩雑で時間がかかり、費用は高くつくが、精度よく測定することができる。

41. Studies on the Formation of a Unique Cellular Intermediates (EAC14256) from EAC142 and C56.

H. Kitamura and M. Tsuboi

1988

Int. Archs Allergy appl. Immun

通常のreactive lysisでは、C56は単独では赤血球に結合せず、C7と共に膜に入り結合する。C3バイパス溶血では、液層にできたC56は単独でEAC142に結合することが判明した。すなわち、EAC14256というユニークなintermediate cellが形成されることになる。この経過がC3バイパス溶血機構の重要なステップである。

42. Three Japanese Families with Members Carrying C7 Silent Allele (C7Q0). Possibility for an Association between (C7Q0) and C6B.

H. Nishimukai,

H. Kitamura,

Y. Takeuchi,

T. Shinomiya,

Y. Tamaki

1988

Hum. Hered.

補体第7成分(C7)欠損症の3家系の家族調査の結果、常染色体性不完全優性遺伝することが判明した。更にこれら3家系のC6のアロタイプを調査した結果、C7のサイレント対立遺伝子(C7Q0)C6のアロタイプ C6B とリンクしている可能性が高いことが判明した。

43. Factor B Subtypes in Japanese Patients with IgA Nephropathy and with Idiopathic Membranous Nephropathy.

H. Nishimukai, I. Nakanishi, H. Kitamura and Y. Tamaki

1988

Exp. Clin. Immunogenet.

IgA腎症は他の国に比し日本人に多いことが知られている。IgA腎症患者と他の型の腎臓疾患の患者血清中の補体第2経路タンパクであるB因子の多型性を、高圧電気泳動と免疫染色法で調べた。他の国とは異なる、日本人独特のアロタイプが存在することが判明した。

44. 補体活性化機構の研究 その1,C3非依存性免疫溶血反応の発見 

単著

北村 肇

1988

成人病

補体活性化機構の解説レヴュー。筆者が発見したC3非依存性免疫溶血反応の活性化機構を、通常のC3依存性免疫溶血反応と対比して述べた。この論文では、C3非依存性免疫溶血反応の発見に至るまでの実験結果などを示した。

45. 補体活性化機構の研究 その2,C3非依存性免疫溶血反応の補体活性化機構 

単著

北村 肇

1988

成人病

補体活性化機構の解説レヴュー。筆者が発見したC3非依存性免疫溶血反応の活性化機構を、通常のC3依存性免疫溶血反応と対比して述べた。この論文では、C3非依存性免疫溶血反応の発見の後、機構の解明に至るまでのアイデアと実験結果などを示した。

46. The Mechanism of Discordant Xenograft Rejection.

S. Miyagawa,

H. Hirose,

H. Kitamura,

A. Matsuda,

K. Kaswashima

1988

Transplantation

ヒト以外の動物種からヒトへの臓器移植(異種移植)を成功させるには、拒絶反応のメカニズムを解明する必要がある。この論文では、移植直後に起る超急性拒絶反応は、ヒトが持つ異種細胞への自然抗体と補体とが異種細胞/臓器を障害するためであることを明らかにした。

47. The Mechanism of Discordant Xenograft Rejection.

S. Miyagawa,

H. Hirose,

H. Kitamura,

B. Matsuda,

K. Kaswashima.

1988

Transplantation Proceedings

異種移植における拒絶反応のメカニズムについて更に追求した。この論文では、超急性拒絶反応では、ヒトが持つ異種細胞への自然抗体と補体とが異種細胞/臓器を障害するためであり、補体は古典経路が激しく活性化されて、膜障害複合体が移植片細胞に多く出現し、拒絶に至ることを明らかにした。

48. Inhibition of Immune Hemolysis by a Serum Factor Found in C3-deficient Subjects.

H. Kitamura and M. Tsuboi

1989

Immunology

C3の溶血活性測定はEAC142+変量検体+C5C6-9reagentの系で行う。C3欠損症血清を検体とすると検体なし対照より溶血が抑えられた。この現象を解析し、検体中のヒトC8C6-9reagent中のモルモットC6-9incompatibilityが原因であることが明らかになった。

49. Probing the C4-binding Site on C1s with Monoclonal Antibodies. Evidence for a  C4/C4b-binding Site on the γ Domain.

M. Matsumoto,

K. Nagaki,

H. Kitamura,

S. Kuramitsu,

S. Nagasawa,
T. Seya

1989

J. Immunol.

C1sに対するモノクローナル抗体を数種得た。これらを使って、補体活性化反応機構においてC1sC4と反応してC4cleavageするときの、C1s上のC4を認識して結合する部分は、γドメインであることが判明した。

50. Acceleration of Site-to-site Transfer of C1 by a Monoclonal Antibody to C1s.

M. Matsumoto,

K. Nagaki,

T. Seya,

H. Kitamura

1989

Molec. Immun.

C1sに対するモノクローナル抗体を数種得た。これらを使って、C4へのC1sの反応について解析した。そのうちの1つのモノクローナル抗体は、EAC1に反応させるとEA上のC1を次々と外し、外されたC1は活性を失わず別のサイトへ結合することが判明した。

51. A New Complement Factor B Variant (BF S075) in Japanese.

H. Nishimukai,

I. Maruyama,

S. Takenaga,

H. Kitamura,

K. Mizutani,

T. Shinomiya

1990

Human Heredity

補体第2経路の成分であるB因子のアロタイプを調査していると、脳梗塞の症例にこれまで報告されていない変異型が発見された。高圧電気泳動において通常のSタイプより更に遅いバンドを示すもので、BH S075と名付けた。この変異型の遺伝子は共優性遺伝することが分かった。なお、この患者の血清中のB因子のタンパク濃度と活性は正常範囲であった。

52.血清補体価の測定 

単著

北村 肇 

1990

臨床検査

血清補体価の測定法、単位算出の注意点、疾患との関係、Cold Activation現象の見つけ方と確認法など、補体価測定と解釈の実際を、臨床検査技師向けに概説した。

53. C3レセプター(CR1,2,3,4 in 広範囲血液・尿化学検査、免疫学的検査(下巻)E補体 

瀬谷 司、上中明子、北村 肇 

1990

日本臨床 

補体C3レセプターについてのレビュー。よく知られたCR1から新しく報告されたCR4までを、構造、機能、遺伝子座、疾患との関わりなどについて、解説した。

54. Proteolytic Elimination of Decay-Accerelating Factor (DAF); Lytic Abnormality Coincides with Removal of DAF in Papain-treated Human Erythrocytes.

T. Seya,

H. Inoue,

M. Okada,

M. Matsumoto,

H. Kitamura,

T. Kinoshita,

H. Akedo

1990

Molec. Immunol.

補体制御因子であるdecay accelerating factor (DAF) の性状についての研究。DAFはヒト赤血球に表現されている膜型補体制御因子で、CD59と共に自己の補体の侵襲から細胞を守ると考えられている。したがって、ヒト赤血球上で補体活性化が起こってもDAFが働いて溶血しない。この研究では、パパインでヒト赤血球を処理するとDAFは除去され、ヒト補体でも溶血可能になることを示した。

55. Synthesis of Hemolytically Active C3 by a Human Monocytoid Cultured Cell Line P31.

E. Kitano and

H. Kitamura

1991

Complement and Inflammation

補体成分のほとんどは肝臓で産生されている。C3も同様である。筆者らは単球系の細胞株であるP31の培養上清中に溶血活性を持つC3の出現することを見出し、更にこのC3P31が産生して培養液中に放出したものであることを証明した。

56. A Covalent Dimer of Complement C4b Serves as a Subunit of a Novel Convertase that Involves No C3 Derivatives.

T. Masaki,

M. Matsumoto,

R. Yasuda,

P. Levine,

H. Kitamura,

T. Seya

1991

J. Immunol.

C4C4AC4Bの2つの独立した遺伝子があり、両方の産物共にC4タンパクとして機能することが知られている。リポソーム-抗体-C1-C4-C2C5に働くC3バイパス経路活性化においては、C4C4AあるいはC4Bのどちらかのdimerとして形成させると、C5 convertaseとして働くことが判明した。

57. 固相抗インスリン抗体とC-peptide RIAを用いたプロインスリン測定法の確立 

笹隈富治子、

松宮和人、

石川 治、

北村 肇、

長谷川恭一、

置塩達郎

1992

臨床病理

抗インスリン抗体を持つインスリン治療患者の病態を知るには、インスリンの前駆体に当たるプロインスリン濃度を正確に知る必要がある。そこで、プロインスリン定量法を開発した。固相抗インスリン抗体とRIAを用いる方法である。

58. Activation of Complement in Normal Serum by Hydrogen Peroxide and Hydrogen Perixide-Related Oxygen Radicals Produced by Activated Neutrophils.

M. Shingu,

S. Nonaka,

H. Nishimukai, M. Nobunaga,

H. Kitamura and K. Tomo-oka

1992

Clin. exp. Immunol.

好中球は刺激をsuperoxide anionを作り、後に過酸化水素を出すことが知られている。この過酸化水素の血清補体への影響を調べた。CH50ACH50は共に加えた過酸化水素量に応じて低下し、更にC3C5の活性も低下するがC2は低下しないことが分かり、主として第2経路が活性化されるものと考えられた。

59. Hemolysis of Normal Human Erythrocytes by Autologous Serum Complement.

H. Kitamura,

A. Nagano and

E. Kitano

1993

Int. Archs Allegy Immunol.

正常人の血清中の補体は、ヒトの赤血球を溶血させないことが知られている。ヒト赤血球にヒト血清を加えzymosanを添加して補体活性化を起こさせると時間はかかるが溶血した。Reactive lysisであり、SLEなどvivoで抗原抗体反応が強く永く続く病態で貧血がしばしば見られる原因の1つはこの現象である可能性が高い。

60. もう一つの補体活性化経路 C3 bypass –C3欠損症患者の観察から新活性化経路の発見まで-

単著

北村 肇

1993

九州補体

筆者が発見した新しい補体活性化経路、すなわちC3 bypass経路について、特殊な患者のデータから発見に至った経緯およびその意義について解説した。

61. 抗インスリン抗体結合磁性粒子を用いたC-peptideの分離測定法の確立

笹隈富治子、

清水孝郎、

石川治、

長谷川恭一、

北村肇、

土井啓、

松宮和人、

児島淳之介

1994

臨床病理

血中のC-peptide濃度はβ細胞インスリン分泌能を反映すると言われる。但し通常の抗C-peptide抗体によるRIA法ではプロインスリンも検出されるため測定できない。そこで被検血清から抗インスリン抗体結合磁性粒子を用いて、プロインスリンを除いた後でRIA法で測定し、正しいC-peptide濃度を得ることができた。

62. Covalently-bound Human C4d Dimers Consisting of C4B Isotype Show Higher Hemolytic Activity Than Those of C4A in the C3-bypass Complement Pathway. 

T. Masaki, M. Matsumoto, T. Hara, I. Nakanishi, H. Kitamura and T. Seya 

1995

Molec. Immun.

C4C4AC4Bの2つの独立した遺伝子があり、両方の産物共にC4タンパクとして機能することが知られている。リポソーム-抗体-C1-C4-C2C5に働くC3バイパス経路活性化において、C4C4AあるいはC4Bのどちらかのdimerとして形成させると、C4Bの方が遙かに溶血率が高いことを明らかにした。

63. 補体第2経路蛋白D因子に関する研究 ─腎移植による血清D因子濃度への影響─ 

北野悦子,

中西 功,

椿原美治,

佐川史郎,

北村 肇

1995

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

補体第2経路蛋白であるD因子は、正常人の血清中では低濃度であるが、腎不全患者では正常人の10倍にも達するほど高濃度になることが知られている。この腎不全患者が腎移植を受けたときの血中D因子濃度の動きを調べた。移植が成功した例では、多量のD因子が尿中へ出され、血中Dは術後5日目には正常範囲になった。

64. リポソームを用いた血清補体価測定 ─用手法への応用─ 

小林恵美,

江後京子,

北野悦子,

川端邦弘,

北村 肇

1996

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

新しい補体価測定法の開発のため、EAの代わりにone-point用として売り出されていたリポソームを使って用手法で試した。確かにリポソーム法も使えることが分かったが、精度に欠けた。なお、リポソームは長期の保存可能が最大の長所である。

65. サンドイッチELISAによる微量D因子測定法 

北野悦子,

北村 肇

1996

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

補体第2経路蛋白であるD因子のELISA法での測定法を開発した。サンドイッチELISAが精度よく、抗体は、第1抗体としてウサギ抗ヒトD因子抗体(IgG)、第2抗体は標識したヤギ抗ウサギIgGの組み合わせで非常に鋭敏な測定ができることが分かった。

66. 胃癌由来培養細胞による補体D因子産生 

北野悦子,

北村 肇 

1997

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

4種のoriginの異なる胃癌由来培養細胞の培養液には補体D因子が検出された。Cycloheximideによる可逆性の産生抑制も見られ、たしかにD因子はこれらの細胞で産生されることが判明した。ただし、培養液にTNFを添加してもD因子産生量には影響がなかった。

67. 補体Cold Activation ─発見から現在の問題点まで─

単著

北村 肇

1997

生物資料分析

補体Cold Activationについて解説した。臨床検査でもしばしば遭遇するので、注意を要すること、疑った時には血漿あるいは37°C血清で補体価を測定すべきである、この現象を示す患者のほとんどはHCV陽性であることなどを解説した。

68. C42-Tmax測定による低補体血清の補体活性の解析 

小林恵美,

北野悦子,

北村 肇

1997

臨床化学

低補体血清の活性面からの簡単な解析法を考案した。希釈した被検血清とEAを反応させ時間毎にC-EDTAを加えて反応させた後の溶血より、EA上のC3 convertaseの時間的経過を見る方法で、C1, C4 & C2の一括活性が分かる。これは低補体価の検体ではC1-2C3以下に問題があるかが分かるため非常に有意義である。

69. 補体学入門 ─Cold Activation現象の発見から現在の問題点まで─ 

単著

北村 肇 

1997

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

Cold Activation現象を、補体にはfamiliarでない人々を対象に概説した。一番の意義は検査値が生体内の値を示さないことであり、疑わしい時は血漿あるいは37°C血清で補体価を測定すべきである、また、この現象を示す患者のほとんどはHCV陽性であることなどを解説した。

70. A Novel Pathway for Oleic Acid Bioformation by an Enzymatic Double-Bond Shifting Reaction in Animal Cells (A Rapid Communication) 

A. Shibahara,

K. Yamamoto,

T. Nakayama,

G. Kajimoto,

M. Noda,

E. Kitano and

H. Kitamura

1997

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

生体内での脂肪酸産生において、オレイン酸(18:1(9))は16:0より鎖の延長によりできた18:0から不飽和反応が起きて生じることが分かっている。今回、ヒト白血病由来の培養細胞株細胞内で、全く別の経路で産生されることが判明した。経路は、cis-vaccenic acidからisomerizationで生じるものである。この経路はこれまで報告されていない。

71. Cytotoxic activity of normal mouse serum on mouse tumor cells in vivo.

Y. Tanigaki,

N. Terada.

H. Kitamura,

E. Kitano,

K. Takemura,

T. Yamamoto,

Y. Mori, H. Akedo and H. Tanaka

1998

Oncology Reports

マウス由来のFEメラノーマ細胞株の細胞は,培養液に正常のマウス血清を加えると死亡することがわかり,このメカニズムについて調べた。血清を熱処理してこの活性は変わらず,C5欠損マウスの血清を使っても同じであったことから,cytotoxicityは補体由来ではなかった。

72. ヒト乳腺上皮細胞による補体D因子産生 

北野悦子,

北村 肇

1998

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

3種類の乳癌由来培養細胞株と正常乳腺上皮細胞の培養液中にD因子が検出された。Cycloheximideを使った実験から確かにこれらの細胞が産生していることが判明した。IFN-γは明らかに産生を増強したがLPSやヒスタミンは影響なかった。

73. クエン酸血漿中における補体活性化 ─抗凝固剤の血清補体活性化抑制について─ 

小林恵美,

北野悦子,

近藤 弘,

北村 肇

1999

臨床病理

抗凝固剤の多くは2価イオンキレート剤のため補体活性化抑制剤でもある。ところが、クエン酸血漿内で補体活性化が進むことを示すデータがあり、クエン酸濃度を変えて実験し、通常の臨床検査室で用いる濃度では凝固は抑えるが補体活性化は抑えないことが明らかになった。

74. Dual Effect of TNF on Synthesis of Complement Components by a Gastric Cancer-Derived Cell Line, KATO-III. 

E. Kitano and

H. Kitamura

1999

Int Arch Allergy Immunol 

胃癌由来の培養細胞株KATO-IIIC3, C5C2in vitroで産生する。TNFを培養液に加えると、TNFの濃度に依存してC3C5の産生を増強したが、C2の産生を抑制した。このDual Effectの意義を考察した。

75. A Novel Assay for Serum Complement Activity: C42 Generation Assay.

E. Kobayashi,

E. Kitano and

H. Kitamura

1999

Int Arch Allergy Immunol

C42-Tmaxにおいて、Cgp-EDTAの代わりにChu-EDTAとし、被検体と正常血清(NHS)と組み合わせることによって低補体価の原因が、C1-2にあるのかC3以下にあるかが判明する。これを、実際の患者血清に応用し低補体価の解析に有効であることが分かったので、C42 generation assayと名付けた。

76. Extracorporeal circulation with an anticomplement synthetic polymer prolongs guinea pig-to-rat cardiac xenograft survival.

H. Setoyama,

Y. Murakami,

K. Inoue,

H. Iwata,

H. Kitamura,

T. Shimada,

H. Kaji,

Y. Ikada and

M. Imamura

1999

Transplant Proc.

人工ポリマーであるPoly(2-acrylamido-2-propane)sulfonic acid PAMPS)が血清中で補体活性化を抑制することを見つけた。いっぽう、異種移植において超急性拒絶は抗体と補体によることが知られている。モルモットからラットへの心臓移植に於いてPAMPSを用いると、拒絶までの時間がかなり延長することが示された。

77. ヘパリン血漿中における補体活性化─抗凝固剤の血清補体活性化抑制について(第2報)─

小林恵美,

北野悦子,

近藤 弘,

北村 肇

2000

臨床病理

抗凝固剤の凝固抑制と補体活性化抑制の濃度について調べた。ヘパリンは低濃度(1単位/ml)で凝固を明瞭に抑制するが、5単位/mlでも補体活性化抑制は完全ではなかった。このことから、Cold activation現象の確認にはEDTA血漿が最適であることが明らかになった。

78. 正常ヒト肝細胞による補体D因子産生 

北野悦子,

北村 肇

2000

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

正常ヒト肝細胞を培養し、その培養液中の補体成分を、ELISAあるいは免疫ブロッティングで検出を試みたところ、肝臓では産生されないと報告されていた補体D因子が多量に検出された。

79. Synthesis of factor D by normal human hepatocytes.

E. Kitano and

H. Kitamura

2000

Int Arch Allergy Immunol

生体内では補体D因子は脂肪組織で脂肪細胞が産生し、肝臓では作られないと報告されていたが、正常ヒト肝細胞の培養液中に多量に検出された。ブロッティングでも血清中のD因子と同じものであることが分かった。細胞当たり時間当たりのD産生量を脂肪細胞と肝細胞を比較し、同程度であったことから、肝臓は主たるD因子産生臓器の一つであることが判明した。

80. Study of complement activation on well-defined surfaces using surface plasmon resonance.

I. Hirata,

Y. Morimoto,

Y. Murakami, H. Iwata, E. Kitano, H. Kitamura and Y. Ikada

2000

Colloids and Surfaces B: Biointerfaces

Plasmon resonance法を用いて、薄膜上のC3の結合と補体活性化能を調べた。Mercaptundecanol (OH-SAM)を使って結合させたC3bの場合は、補体活性化は第2経路を活性化させることが判明した。

81. 慢性腎不全患者における血液透析期間の血清補体系への影響 

北野悦子,久門 忍,寺尾みどり,小林恵美,出口 寛,赤垣洋二,勝二達也,椿原美治,中西 功,北村 肇

2000

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

長期に亘り血液透析を受けている慢性腎不全患者の透析期間別の血清中の補体の動きを調べた。D因子はどの期間でも正常範囲より遙かに高値であった。ACH50は正常に比し有意に高いが、期間が長くなると低下した。10年以上に亘り透析を受けている例では、ACH50CH50およびC3も濃度は低下した。

82. Interaction of poly(2-acrylamido 2-methylpropane sulphonate)-grafted polystyrene beads with cationic complement proteins.

Y. Murakami,

H. Iwata,

E. Kitano,

H. Kitamura and Y. Ikada

2001

J. Biomater. Sci. Polymer Edn.

生体内へ入れて補体を活性化したり崩壊させたりしない材料を探していた。poly(2-acrylamido 2-methylpropane sulphonate)-grafted polystyrene beadsPAMPS beads)が活性化させず、D因子を含め陽イオン荷電タンパクを吸着することが判明した。このPAMPS beadsはD因子が多く蓄積する腎不全患者に役立つ可能性がある。

83. Synthesis of factor D by gastric cancer-derived cell lines.

E. Kitano and

H. Kitamura

2002

International Immunopharmacology

補体D因子は肝臓では産生されず、脂肪細胞で産生するものと報告され、信じられていた。筆者らは正常ヒト肝細胞の培養上清に多量のD因子を検出した。これをcycloheximideの影響を見る実験やブロッティングで解析し、確かに肝細胞が多量のD因子を産生することを明らかにした。

84. Lactoferrin stimulates a Staphylococcus aureus killing activity of bovine phagocytes in the mammary gland.

K. Kai,

K. Komine,

Y. Komine,

T. Kuroishi,

T. Kozutsumi,

J. Kobayashi, M. Oota,

H. Kitamura and

K. Kumagai

2002

Microbiol. Immunol.

In vitroでウシ乳腺からの食細胞にラクトフェリンを加えると、食細胞の殺菌作用が増強するという現象を見つけた。これを解析し、ラクトフェリンが血清の補体第2経路を活性化することによってopsonization活性が上昇することがメカニズムの中心であることが判明した。

85. がんによる死亡率のシミュレーション的一考察 —簡単な確率理論のわが国の実在データへの照合—  

西垣雅子,

兵頭弘美,

北野悦子,

北村 肇  

2002

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

癌による年齢別死亡率(横軸に年齢、縦軸に死亡率)の曲線は40才位から上がり、60才を越えると指数関数的に上昇する。この曲線を確率理論的に解析した。結果は、ヒトは1年に1度、100個のうち8個が当たりのくじを引く。当たりくじが男は11個、女は12個になれば癌で死亡する、とすれば実在の曲線を説明できる。

86. Development of a novel cytomedical treatment that can protect entrapped cells from host humoral immunity.

R. Suzuki,

Y. Yoshioka,

E. Kitano,

T. Yoshioka,

H. Oka,

T. Okamoto,

N. Okada,

Y. Tatsumi,

S. Nakagawa,

J. Miyazaki,

H. Kitamura and T. Mayumi

2002

Cell transplantation

ある種の疾患で、同種あるいは異種の細胞を移植して治療しようとする場合、recipientからの拒絶を抑制する手段が必要である。そのために、補体活性化抑制剤を含んだポリマーで細胞を包んで移植するとうまく行く筈である。この方針で各種のポリマーを試したところ、polyvinyl sulfateC1およびC3の段階で補体活性化を抑制することが判明した。

87. D因子除去血清のCH50値に関する研究  

内堀恵美,

北野悦子,

辻 孝雄,

北村 肇 

2002

臨床病理

ポリエチレンビーズに高分子電解質をグラフトしたビーズ(PAMPS beads)は、血清と反応させると特異的にD因子と結合することを見つけ、これによってD因子除去ヒト血清を作成した。この血清のCH50を測定したところ、減少していないことが判明し、CH50は第2経路活性化を反映しないことが示唆された。

88. 血清補体価(CH50)は補体第2経路(AP)活性化を反映するか?

内堀恵美,

北野悦子,

村上能庸,

岩田博夫,

北村 肇

2002

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

PAMPS beadsによってNHSから作成したD因子除去ヒト血清は、ACH50値は著減したがCH50値は減少しなかった。D除去血清に精製D因子を加えると、ACH50は正常に戻り、CH50には影響なかった。各個人の血清を用いても同じであった。このことから、CH50は第2経路活性化を反映しないと考えられた。

89. 遺伝子解析による補体D因子産生組織の解析  

北野悦子,

北村 肇

2002

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

正常肝細胞を含めた数種の細胞のD因子のmRNAおよびcDNAを調べ、RT-PCRによるmRNAの解析でいずれの細胞にも共通の1本のバンドが見られた。PCR産物のDNAシークエンスを調べ、いずれの細胞からも同一の塩基配列が得られ、それは2001年にGenBankに登録されたFDの塩基配列に一致した。以上から肝臓は確かにD因子を産生することが確認された。

90. 補体蛋白D因子の新しい溶血活性測定法  

北野悦子,

西垣雅子,

内堀恵美,

土居志鶴,

村上能庸,

岩田博夫,

北村 肇

2002

大阪府立看護大学医療技術短期大学部紀要

補体蛋白D因子の活性を測定するには、高価で作成が難しいintermediate cellや精製補体成分を準備する必要があり、簡単な測定法の開発が待たれていた。D除去血清に精製D因子を加えるとACH50値が上昇することを利用して、D除去血清を使った新しい溶血活性測定法を開発した。

91. Dextran sulfate as a material for the preparation of a membrane for immunoisolation

Murakami Y, Iwata H,

Kitano E, Kitamura H, Ikada Y. 

2002

J Biomater Sci Polym Ed.

デキストラン硫酸のヒト血清補体への影響を調べた。血清と反応させると、古典経路の活性を低下させる。古典経路には、C1q(おそらくC2も)と結合することによって古典経路活性化を抑えることが示された。

92. Effect of adsorbent of RiposorberTM A cellulose microparticle with immobilized dextran sulfate, on the serum complement system

Murakami Y, Kitano E, Kitamura H, Iwata H. 

2003

J Biomater Sci Polym Ed.

デキストラン硫酸を付けたセルローズ粒子(商品名リポソーバー)と血清補体との反応について調べた。リポソーバーは、血清と反応させると、古典経路と第2経路の両方の活性を低下させる。古典経路には、C1q(おそらくC2も)と結合することによって古典経路活性化を抑える。第2経路には、デキストラン硫酸は働かず、セルローズ粒子が抑制的に働くことが判明した。

93. Deposition of Complement Protein C3b on Mixed Self-assembled Monolayers Carrying Surface Hydroxyl and Methyl Groups Studied by Surface Plasmon Resonance.

Hirata I,

Hioki Y,

Toda M, Kitazawa T, Murakami Y, Kitano E, Kitamura H, Ikada Y,

Iwata H

2003

J Biomed Mater Res.

体外循環に使用するあるいは生体に直接入れる材料は、血清補体との反応を知っておく必要がある。そこで、各種の人工ポリマー膜と補体タンパクの反応をself-assembled monolayers(SAMs) surface plasmon resonance (SPR)法を用いて調べた。その結果、補体活性化に伴って生じるC3bは水酸基に富む膜表面に共有結合で結合することが判明した。このように、SAMs SPRを用いて膜と補体の反応を解析することが可能である。

94. A Study of the Xenoantigenicity of Adult Pig Islets Cells. 

H. Komoda,

S. Miyagawa,

T. Kubo,

E. Kitano,

H. Kitamura,

T. Omori,

T. Ito, H. Matsuda,

R. Shirakura

2004

Xenotransplantation

糖尿病患者の治療に、ブタの膵臓インスリン産生細胞を移植できれば理想的である。問題になる拒絶反応について、自然抗体に攻撃されるエピトープと補体の沈着について調べた。抗原はシアル酸などn-linked糖を含む抗原であり、補体は古典経路と第2経路の両方が活性化されることを明らかにした。

95. Interaction of poly(styrene sulfonic acid) with the alternative pathway of the serum complement system. 

Murakami Y, Iwata H,

Kitano E, Kitamura H, Ikada Y. 

2004

J Biomater Sci Polym Ed.

ポリマーpoly(styrene sulfonic acid)PSSA)を血清と反応させたときの補体第2経路タンパクとの反応を調べた。PSSA濃度が低いときはH因子と結合してH因子の機能を抑えるため、第2経路を活性化する。いっぽう、PSSA濃度が高いときはD因子と結合してD因子の機能を抑えるため、第2経路の活性化を抑制することが判明した。

96. Interaction of poly(styrene sulfonic acid) with the classical pathway of the serum complement system. 

Murakami Y, Iwata H,

Kitano E, Kitamura H, Ikada Y. 

2005

J Biomater Sci Polym Ed.

ポリマーpoly(styrene sulfonic acid)PSSA)を血清と反応させたときの補体古典経路タンパクとの反応を調べた。興味深かったのは、PSSAC1qと結合し、PSSA-C1q複合体を形成する。そのため、補体古典経路は活性化されなくなることが判明した。すなわち、PSSAは古典経路の抑制剤として働く。

97. Molecular analysis of a novel hereditary C3 deficiency with systemic lupus erythematosus

Tsukamoto H, Hirouchi T, Kobota H, Nagae S, Nishizawa H, Sawabe T, Harashima S, Himeji D, Koyama T, Otsuka J, Mitoma H, Kimoto Y. Hashimura C, Kitano E, Kitamura H, Furue M and Harada M

2005

Biochem. Biophys. Res. Commun.

新しく補体第3成分(C3)欠損症のSLE患者を見つけた。扁桃炎と肺炎を繰り返す22才の男であった。遺伝子解析で、C3 mRNAを6フラグメントに分かれるようプライマーを設定し、RT-PCRで増幅した産物を調べた。フラグメント6にホモのexon 39の欠失が認められた。また、イントロン383’スプライス部位のAGGG置換を認めた。この変異はこれまでの報告とは異なる新しい変異であった。

98. 補体価 in 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査-その数値をどう読むか- 第6版(3) VIII免疫学的検査 C補体および関連物質

北野悦子、北村 肇

2005

日本臨床

血清補体価の検査について、測定原理、検査の目的、試料の採取方法、保存条件、測定法、基準値、測定に影響を及ぼす因子、臨床的意義および関連検査について解説した。

99.  C2 in 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査-その数値をどう読むか- 第6版(3) VIII免疫学的検査 C補体および関連物質

北野悦子、北村 肇

2005

日本臨床

C2の検査について、測定原理、検査の目的、試料の採取方法、保存条件、測定法、基準値、測定に影響を及ぼす因子、臨床的意義および関連検査について解説した。

100.  C3 in 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査-その数値をどう読むか- 第6版(3) VIII免疫学的検査 C補体および関連物質

北野悦子、北村 肇

2005

日本臨床

C3の検査について、測定原理、検査の目的、試料の採取方法、保存条件、測定法、基準値、測定に影響を及ぼす因子、臨床的意義および関連検査について解説した。

101.  C4 in 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査-その数値をどう読むか- 第6版(3) VIII免疫学的検査 C補体および関連物質

北村 肇

2005

日本臨床

C4の検査について、測定原理、検査の目的、試料の採取方法、保存条件、測定法、基準値、測定に影響を及ぼす因子、臨床的意義および関連検査について解説した。

102.  C5 in 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査-その数値をどう読むか- 第6版(3) VIII免疫学的検査 C補体および関連物質

北村 肇

2005

日本臨床

C5の検査について、測定原理、検査の目的、試料の採取方法、保存条件、測定法、基準値、測定に影響を及ぼす因子、臨床的意義および関連検査について解説した。

2009年以降準備中

103 Studies of monkey complement: measurement of cynomolgus monkey CH50, ACH50, C4 , C2and C3

Xu H, Kitano E, Sato Y, Kobayashi C, Firdawes S, Kitamura H, Fukuzawa M, Miyagawa S.

2008

Xenotransplantation 15(1) : P14-19

 

104 Investigation of cynomolgus monkey complement

Xu H, Kitano E, Sato Y, Kobayashi C, Firdawes S, Ishimaru A, Yamamoto A, Kitamura H, Fukuzawa M, Miyagawa S.

2008

Transplant.Proc.40(2) :  P607-608

 

105. 最近の補体測定法

畑中道代、北野悦子、北村 肇

2008

臨床検査

52:第8号

911-916

活性測定法からタンパク濃度測定法まで、最近の補体測定法について概説した。

その他  

 

 

 

 

1. 優遊空間

北村 肇

1993

自費出版

主宰する“サロン・ド・K”と称する他分野の専門家の話を聞く会はメンバーも増え,順調に発展を遂げ,10回/年開催されていた。10周年を迎えるに当たり記念誌を発行した。これまでの活動の記録と各メンバーの自由テーマの文集を掲載した。

学会発表 2008年以降のもの  

A Study on the Clinical Cases with Undefined Complement System in Japan

E. Kitano, M. atanaka, H. Kitamura

2008

8

9th Colloquium Asian Network for Clinical Laboratory Standardization and Harmonization